海外に住んでいます。いま息子は小学６年生、現地の学校に通っていますが新学期を前に帰国の予定です。帰国先の住所地のもよりの公立中学はあまり評判がよくなく入学させるのが不安です。私立中学に受験の準備はしていません。何か良い方法はありませんでしょうか。

　公立の小学校や中学校は様々な家庭環境や教育観の中で育った子どもたちが通っていることが特徴です。特別にその学校の教育方針に賛同する親の子弟が通う私立学校とは根本的に異なるところです。このことが、自らと違う考えに触れるなかで自己の成長を促すということにもつながってまいります。公立中学は悪いということにはつながらないのではないでしょうか。子どもさんには自分の意志をはっきり伝える事ができると同時に違う考え方も受入れるような意識をもつことが大切になってくるのではないでしょうか。いま、どこの中学にも悪い子は混じっています。そのような子どもに影響されず自らの判断で正しい行動をすることさえできればどこの学校でも学習する事ができます。これは、海外からの帰国だから特別ということではなく、国内の住んでいる児童にとっても同様のことがいえるのではないでしょうか。海外での生活体験が時として役立つ事も少なくないと思うのです。どうか、不安はあろうかと思いますが子どもさんにそのような心構えをするようアドバイスされることをおすすめします。帰国にあたって隣接区域の中学校の様子も調べ、場合によっては隣接区域の別の中学校に進めるよう教育委員会の方に申し入れることも可能です。ご検討ください。また、中学進学後に問題が多い場合も転校を希望することが可能です。中学受験の準備をされていないとのことですが、いまできる範囲でベストの努力をし、チャレンジしてみることも一つの方法です。もう少し現在の学習状況をお知らせいただければ具体的な中学校の名前をお教えすることもできると思います。教育方針に納得できる私学があればそちらを選び受験し合格する可能性が残されています。この意志があるようでしたら最後まであきらめずにがんばることをおすすめします。私立の中学校は学習面・生活指導面の両方で熱心なところが多く、子どもさんがのびのびと能力を開花させることができるところが少なくありません。
　どうかお子さんとゆっくり話し合ってよい決断をなさってください。